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  • 執筆者の写真kanon

Art for Life 制作記

こんにちは、kanonです。だいたい一ヶ月前からコツコツ描いていたイラストがようやく完成したので満を辞して投稿します!



ことりちゃんの日常

以前ブログでも紹介した「ことりちゃん」というキャラクターのコンセプトアートを描く!というのが、今回のテーマです。



Thought 世界のキャラクターをメインにした同人誌を作りたい!ということで、まずは見た目もキャラもだいたいわかってることりちゃんの日常生活のワンシーンを描きました。


大金持ちになったり、長年の夢を叶えたりなど、大きなことを成し遂げなくても、ただ日常を淡々とでも生きていることが素晴らしく、絵になる。そんな日常のワンシーンを描きました。

ipad での新しい描き方を求めて

今回は、ipadでの新しい描き方を試してみたいなと思って描いていました。

私がipadで使うのはprocreateという描画ソフトです。一年前くらいに買って、ずっと使い続けていました。我が家は旅行や里帰りが多かったり、そもそも普段の電車での移動の最中にでも絵が描ければいいなと思い、「持ち運びができる液タブ」みたいな感じで扱っていたのですが、それまで使っていたphotoshopとのタッチとかなり違った仕上がりになってしまうため、procreateはあくまでラフだとか、落書き制作のために使っていました。


しかし今年の2月ごろ、卒業制作の最中にそれまで使っていたペンタブが壊れてしまい、ペンタブを買いに行く余裕もなくipadをpcに繋いで(astropadというアプリを使いました)制作したことをきっかけに、以降はipadでの制作が増えたというわけです。


その後液晶タブレットを買ったりもしたのですが、結局ipadで出来ることが出来るだけじゃないかと気づき、「これはもう本格的にipad制作をメインにしたほうがいいのでは」と思いたち、ipadで一から制作することを本気で考えるようになりました。(今回はphotoshopの力も借りていますが)


procreateはphotoshopと違い、リアルな筆のようなタッチのブラシが使えるので、今回はそれを生かして、油絵のような重厚感があり、筆のタッチが残るイラストを描いてみようと試してみました。


サクッとラフを描いたら、まずは全体の「空気の色」を決めます。今回は彩度低めの水色を使います。

空気の色が決まったら、それを元に陰影をつけていったり、差し色を入れてみたりします。

厚塗りは色さえ決まってしまえばあとは色を拾ったり、足したりして塗り込むだけなので、この色を決めてしまうという作戦はかなりやりやすかったです。


差し色のオレンジを濃い茶色にしたり、彩度を上げて手前のオレンジを塗ったり活用していきます。

ハードライトを使ったりして、陰影や光の色を表現していきます。地に塗った水色をカラーバランス変更機能を使い、徐々に緑色にしていき、描き込んでいきます。

壁の緑はこの時ぐらいが丁度良かったかも知れません。


またまた途中でコンセプトを思いつく、Art for Lifeの意味

今回も絵のコンセプトを描いている途中で決めました。


ズバリ、今回のコンセプトは

「絵のために死ね!」ではなく「生きるために絵を描く」!


この「生きる」は、絵を描いて生計を立てるとかそういうのもあるけれど、単に絵を描くのが楽しくてそれが人生にハリツヤを与えてるとか、コミュニケーション下手で、絵を描くことで自分の存在を表現してきた、そうやって絵を描いていくうちにコミュニティの中で絵描きとして生きてきたとか。色々あります。


しかし絵描きをめざしてると、時折「絵のために死ね!」と言われている気がするのです。


描くために休みの時間なんてとるな、自分の芸術を死ぬ気で追及しろ、好きなことやってんだから!それで心や体を壊しても、最悪死んでもいい。そうでなきゃ結果は出せないと。

そしてその風潮を今まで信じてきて、絵のためにいまいち命を張ることができない私は常々お前は絵描きにはなれないと言われているようで、それがコンプレックスでした。


だけどよく良く考えてみたら、絵描きは絵を描くことによって自分を生かしていく職業なのに、なぜその絵で死ななければならないのか?

殺されなければいけないのか?


絵のために死んで行く人たち、実際に心や体を壊してしまったり、そんなことはなくとも絵描きとして筆を折り死んでしまったり、長年やってるとそんな人たちを見ることがあります。


それは悲しくて辛いはずのことなのに、絵を描く人の中にいるとどうもこれが「名誉の戦死」みたいな扱いになるのが私はあまりいい気持ちがしないのです。


絵を描くことで生きている!と言える人なら、なおさら自分を生かすために絵を描くべきだと思います。


少なくとも、わたしは生きるために絵を描くほうが好き。


そして、これからはそういうスタンスで絵に向き合えたらいいなと、そんなことを考え、絵のメインコンセプトを決めました。


Art for Lifeは 直訳すると「人生の為のアート」(文法間違ってるかも…)、絵を描いていることりちゃんはあくまでことりちゃんの人生のワンシーンであって、絵がことりちゃんの人生全てという訳ではないのです。


コンセプトを基に描いてみる

そんなこんなで「生きる」がテーマになると、絵も変わっていきます。

今回の場合、「生きる」というテーマは重みのあるものでなく、「日常を生きる」的なカジュアルさのあるテーマなので、ことりちゃんのどこか抜けてる感を出したくなってきます。


ことりちゃんが絵の具で絵を描いているシーンということで絵の具バケツだけではなくパレットを書き足したかったのですが、すでに描き込んだ後だったので置く場所がなく、結局腕をパレットがわりに・・・。



特に意図してやったことではないのですが、結果的に頭を鳥の巣にされても平気なことりちゃんのノンキさが出ていていい表現になりました。

奥のバケツにヨットの模型を浮かべてみます。


左の大きな観葉植物、よく見るものを描いたのですが、名前がわからず、資料がなかなか見つからず(検索で探しているので)に描くのをかなり後回しにしてしまいました。

資料を探すのをめんどくさがったり、見ないで描いたり、悪い癖です。

生き物モチーフを置いてみたいなと思い立ち、部屋の奥に魚のオブジェを吊り下げてみます。


微細な色調整だったり、パキッとしたブラシで描き込みたかったのでphotoshopで仕上げをします。

仕上げに詳しく描き込みたくなってしまうのですが、筆のタッチを潰してしまうので、ある程度筆のタッチが残るくらいで完成させます。


まとめと反省点

初期段階の「空気の色から描く」という方法がかなりやりやすかったです。


仕上がりとしては、もう少し筆のタッチを減らして、モチーフをわかりやすく表現する必要があるなと思いました。これに関しては、今後ブラッシュアップするかもしれません。


まだまだ反省ばかりで、100パーセントいいとは言えないのが残念ですが、個人的には結構やりやすく、うまく描ければかなりいい絵がかけそうなタッチなので、これはこれでまだまだ鍛えていきたいなと思います。



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